判例紹介
平成21年12月24日判決専有部分に接する窓硝子等の改修工事費用は誰が負担すべきか
- 概要
【裁判所】仙台高等裁判所(控訴審)
管理規約上,共用部分であっても「通常の使用に伴う管理」については専用使用権者が工事費用を負担すべきとされていた。そのため,工事費用を支出した管理組合が専有部分の使用権者である区分所有者に対して工事費用を求めた事案である。
本件では,工事の原因が経年劣化によるものであったため,専用使用権者の「通常の使用に伴う管理」とは言えないのではないかが問題となった。- 問題の所在
- 本件では,工事の原因が経年劣化によるものであったため,専用使用権者の「通常の使用に伴う管理」とは言えないのではないかが問題となった。
- 判旨と解説
控訴審判決は,「通常の使用に伴わない管理」とは,「計画的に一斉修繕したり,住宅の性能向上のために一斉交換する場合」などをいうのであって,経年劣化は,「通常の使用に伴う管理」にあたるため,当該区分所有者が工事費用を負担すべきとして,管理組合の求償を認めた。
多くのマンション管理規約では,「通常の使用に伴う管理」については,専用使用権を有する区分所有者が行うとされているため,今後,経年劣化を原因とする工事については,原則として当該区分所有者が費用負担すべき取扱になることで固まっていくものと思われる。



